AI 時代のエンジニアのキャリアについて考える(2026年4月現在)
前提
AI にできることはどんどん拡大している。
使い方次第で、様々な役割を果たすことができるようになっている。
各組織の CTO を筆頭に、 AI 利用のベストプラクティスを探る動きがあるが、いろいろなことができすぎて、最適解を定義するのは難しい。
これらを踏まえて、 AI 時代のエンジニアの生存戦略を考えてみる。
AI にできないこと
AI の活用方法や可能性が無限大であることが、思考を整理するうえで妨げになっていると感じる。
そのため、まずは、 AI には絶対に無理なことは何かを考えてみる。
- 前提を把握しきれない
- AI に指示を出すのは人間なので、その人間がすべての前提を AI に伝えられなければ、納得できる結果が得られない。
- やめる判断
- AI は指示されれば、基本的にはその指示通りに動く。仮に、その指示が、やめたほうがいい設計や要件の場合でも続けてしまう。
- 要件や設計の矛盾を指摘する
- AI は矛盾点を指摘することがあまりないように感じる。
- 矛盾したまま進めると、後になって崩壊するリスクが存在する。
- 判断を下す
- 様々な案を提案はしてくれるけど、最終的にメリットとデメリットを比較して判断を下すのは常に人間側になる。
- 影響範囲を示す
- AI は指示したとおりに実装はしてくれるが、その実装がどこまで影響があるのかは提示してくれないように感じる。
- 提示してくれたとしても、コードレベルで修正内容を提示する程度ではないだろうか。
- その修正をレビューし、問題がないかを判断する責任は人間側にあると思う。
人間がやったほうが早いこと
- 意見が対立した場合の調整
- ビジネスサイド / デザイナー / エンジニア間で意見が対立した場合、それぞれの意見を聞いたうえで、最終的な判断をするのは人間しかできない。
- 例えば、人間同士の会話のように相手の話している最中に割り込むことがしずらいかな?
- または、 AI は文脈を理解していない可能性があり、プロジェクトの詳細などを一から説明しないとスタート地点に立てないことがある。
- または、人間同士なら一緒に働いていれば、相手の思考プロセスがわかるようになり、最適な対応ができる可能性があるが、 AI には難しいことがある。
AI に実装してもらった場合に困ること
- AI が書いたコードを読めるのか問題
- 私は、「わかりやすいコードは、読んだだけで仕様がわかるもの」だと考えている。
- 読んでいて、仕様がわからないようなコードは読むのが辛い。
- そのコードがベースになっても大丈夫なのか問題
- 機能を追加する際に、 AI が書いたコードがベースになり、それに合わせる形で実装が追加されていく。
- ベースが悪いと、追加実装時に、悪いコードに引きずられて、どんどんと悪いコードが増殖していく。
AI が得意な分野
- 明確な仕様がある
- 評価基準が決まっている
- パターンが存在する
エンジニアが進むべき方向
「決める側」に回る回数を増やす
例えば:
- 「今回はこの設計でいきます」と判断を下す
- メリットとデメリットを比較して、今の状況に適した判断を下す。
- 「この機能は不要だと思います」と提案する
- 「この前提がズレてると思います」と指摘する
- 指摘する行為は決める行為に見えないかもしれないが、これは前提を決める行為と捉えることができる
設計を行う(捉え方を扱う)
例えば:
- UI 設計、情報設計、ソフトウェア設計を行う
- 設計と名のつくものは捉え方を扱うものなので、正解がない。
- 正解がない中で、様々な要因を考慮して、最適解を探す。