言語化とモデリングは何が違うのだろう

前回の記事では、「就職活動もモデリングだった」という話を書きました。

しかし、ここで一つの疑問が生まれました。

言語化とモデリングは何が違うのだろう。

これまで私は、「言語化できるようになったこと」が、判断力の向上につながったのだと考えていました。

しかし、前回の記事を書いている途中で、その考え方が少し変わりました。

言語化とは何だろう

一般的に「言語化」というと、

「考えを言葉として表現すること」

という意味で使われることが多いと思います。

もちろん、それも間違いではありません。

しかし、このシリーズでは、もう少し広い意味で考えています。

例えば、

  • 言葉で説明する
  • 図で表現する
  • 表で整理する

これらはすべて、自分の考えを他人と共有できる形にしたものです。

つまり、表現方法が言葉か図かという違いはありますが、本質的には同じことをしていると考えています。

言語化していたつもりだった

転職活動について考えていたとき、私は、

「プロ意識の高いチームであること」

という判断軸を言葉にしていました。

最初は、それを「言語化」しているだけだと思っていました。

しかし、改めて考えてみると、私は単に言葉を選んでいたわけではありません。

  • 「プロ意識」とは何か。
  • その言葉は本当に適切なのか。
  • 他の言葉では表現できないのか。
  • どのような現場経験がその根拠になっているのか。

こうしたことを繰り返し考えながら、一つの考え方を作り上げていました。

つまり、

言葉を選んでいたのではなく、捉え方そのものを作っていたのです。

言語化すること自体がモデリングだった

ここで、ようやく気付きました。

私は、

言語化をしていたのではなく、

言語化しながらモデリングをしていたのです。

もっと正確に言えば、

言語化すること自体がモデリングだった。

言葉を書くことと、モデルを作ることは、別々の作業ではありませんでした。

同時に行われていたのです。

言語化とモデリングはほぼ同じだった

ここまで考えて、私の中では、

言語化とモデリングは、ほとんど同じ意味になりました。

もちろん、厳密に区別することはできます。

例えば、頭の中だけで考えている状態でも、モデルは存在できます。

一方で、そのモデルを言葉や図、表などによって、他人にも理解できる形に表現したものを、言語化と呼ぶこともできるでしょう。

ただ、この違いは今回の記事で伝えたい本質ではありません。

私が重要だと思ったのは、

言語化しようとすると、自然とモデリングが始まる。

ということです。

なぜ様々な分野で成長できたのか

私はここ最近、

  • ソフトウェア設計がうまくなった。
  • 要件定義がうまくなった。
  • UI設計がうまくなった。
  • 転職活動でも以前より迷わなくなった。

そんな実感がありました。

最初は、

言語化能力が上がったからだ

と思っていました。

しかし、今は少し違う考えになっています。

言語化しようとする過程で、自然とモデリングするようになっていた。

だから、判断の質も、設計の質も、説明する力も、一緒に向上していたのだと思います。

あらゆる物事をモデルとして捉えるようになった

考えてみると、この一年ほど、

私は設計の考え方を様々な分野へ応用していました。

  • 転職活動 → 企業やキャリアをモデル化する
  • 要件定義 → ユーザーの課題をモデル化する
  • UI設計 → ユーザーの行動をモデル化する
  • ソフトウェア設計 → ドメインをモデル化する
  • AI活用 → AIをどう活用するかではなく、AIが高いパフォーマンスを発揮できる土台をモデル化する

一見すると、どれも別のテーマに見えます。

しかし、やっていたことは共通していました。

現実を理解するためのモデルを作り、そのモデルを基に考え、判断していた。

そのことに気付いたとき、

私がここ最近レベルアップしたと感じていた理由も、ようやく説明できるようになりました。

設計力だけが伸びたのではありません。

私は、あらゆる物事を「モデル」として捉える癖が身に付いていたのです。